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山手111番館コンサート
木島千夏ソプラノコンサート Vol.14
洋館で楽しむバロック音楽 第73回
美わしの島へ・4
〜イギリスの歌と鍵盤音楽〜
Fairest Isle・4 〜 English Songs & Keyboard Pieces
2017年9月18日(月) 午後6時開演 山手111番館
18:00 18th September. 2017 at Yamate Bluff 111)
主催:公益財団法人 横浜市緑の協会
協力:アンサンブル山手バロッコ
出演:
木島千夏(ソプラノ):
©星合隆広
国立音大在学中に古楽に出会い、卒業後バロックのオペラを初め様々なコンサート活動を経て、ロンドンに留学。第30回ブルージュ国際古楽コンクールにて4位入賞。W.Christie指揮のオペラ公演やリュートのNigel Northとデュオ・リサイタルをはじめ、ヨーロッパ各地で音楽祭や演奏会に出演。帰国後は。バロックを中心に、グレゴリオ聖歌から現代曲まで幅広いレパートリーに取り組み演奏活動を行っている。2004年より毎年横浜山手西洋館でリサイタルを行っている他、2006年には知られざる天才作曲家G.F.ピント没後200年を記念して、ピントの作品を集めたコンサートをフォルテピアノ(上尾直毅氏)と行った。2013年には横浜市開港記念館で横浜音祭り「パーセルのオペラ」に主演し好評を博す。「カペラ・グレゴリアーナ ファヴォリート」メンバーとしてハンガリーのヴァーツ国際グレゴリオ聖歌フェスティバルに出演。「エクス・ノーヴォ室内合唱団」メンバーとして2014年5月の旗揚げ公演に出演。現在、聖グレゴリオの家教会音楽科講師。横浜合唱協会ヴォイストレーナー。
寺村朋子(チェンバロ):
©篠原栄治
東京芸術大学チェンバロ科卒業。同大学大学院修士課程修了。チェンバロと通奏低音を、山田貢、鈴木雅明の両氏に師事。第7回国際古楽コンクール山梨にてチェンバロ部門第2位入賞。イタリア、オーストリア、ベルギーなど国内外のアカデミーに参加して研鑽を積む。NHK「FMリサイタル」に出演。その他バロックダンスとのセッションや声楽マスターコースの伴奏など様々な分野で多くの団体と演奏活動を行う。トリム楽譜出版より、「フルートバロックソナタ集」「J.S.バッハ作品集」(増刷)を編曲、出版。チェンバロソロCD「Capriccioお気に召すまま」(レコード芸術準推薦)リリース。宮地楽器小金井アネックス・チェンバロ科講師。日本チェンバロ協会会員。アンサンブル「ダブルリーズ」メンバー。
清水 千裕(ピアノ):
フェリス女学院大学器楽科卒業。同大学院音楽研究科修士課程器楽専攻修了。ソロ演奏だけでなく声楽の伴奏等の研鑽を続ける傍ら、後進の指導を行う。これまでに、ピアノを辛島l緒子、小林律子、伴奏法を服部容子、オルガンを岩崎真実子の各氏に師事。現在、フェリス音楽教室ソルフェージュ科講師。
美わしの島へ・4
〜イギリスの歌と鍵盤音楽〜
Fairest Isle・4 〜 English Songs & Keyboard Pieces
本日は、山手111番館コンサートにおいでいただきありがとうございます。古き香りのただよう西洋館の贅沢な空間で、「美しの島」と題してシェイクスピアの劇に登場する歌、イギリスのオルフェウスと言われるパーセルの歌曲、ピアノ伴奏が美しいハイドンやピントの作品、重厚ながらどこか親しみやすいヴォーン・ウィリアムズ…など、ルネサンス、バロックから近現代まで、時代を追ってイギリスの歌と鍵盤音楽の世界をお楽しみいただきます。曲については出演者から紹介いたしますので、作曲家について記載しておきます。(アンサンブル山手バロッコ 曽禰寛純)
プ ロ グ ラ ム
W.ローズ:薔薇のつぼみを集めなさい
William
Lawes : Gather your rosebuds
W.ローズ(1602 -1645)は、ソールズベリー大聖堂の聖歌助手トマス・ローズの次男で、作曲家ジョン・コプラリオに師事、宮廷楽団に採用されリュート奏者および声楽家として活躍。世俗音楽やマスクのための歌曲、礼拝堂のためにアンセムやモテットを作曲した。
T.モーリー&W.バード:いとしい人
Thomas Morley & William Byrd : O mistress mine
T.モーリー(1557?-1602)はW.バードに師事し、オルガニストとして活躍。宗教曲、劇音楽、歌曲や器楽曲などを残している。W.バード(1543 – 1623)は、ルネサンス末期の重要なの作曲家。オルガニスト、王立礼拝堂メンバーとして活躍し、ミサやモテットなど多声の宗教曲、歌曲、器楽合奏曲や鍵盤曲を多数残している。「ブリタニア音楽の父」として現代イギリスにおいて敬愛されている。
作者不詳:柳の歌
Anon. : Willow song
O.ギボンズ:白銀の白鳥
Orlando Gibbons : The silver swan
O.ギボンズ(1583 -1625)はアイルランドの作曲家。多数の鍵盤楽曲、ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏曲や多声声楽曲マドリガルを残している。
N.レイニアー:野原が花で飾られることなく
Nicholas Lanier : No more shall meads be decked
with flowers
N.レイニアー(1588 – 1666)は、チャールズ1世によりに1626年に作られた英国王室楽長の称号を最初に受けた作曲家として知られる。
W.バード:ファンシー
William Byrd : A Fancie
H.パーセル:ひとときの音楽
Henry Purcell : Music for a while
最も美しい島
Fairest isle
恋の病から飛び立とうとするけれど
I attempt from love's sickness
H.パーセル(1659 - 1695)はイギリス音楽史上最大の作曲家。ロンドンに近いウエストミンスターで生まれ職業音楽家の叔父に音楽教育を受け、早くから才能を開花させた。弱冠18歳で王室宮廷楽団の作曲家となり、ウエストミンスター寺院のオルガン奏者、王室礼拝堂のオルガン奏者を歴任し、あらゆる重要な地位を獲得したが、働き盛りの30代半ばで夭折、しかし珠玉のような作品を残している。
J.クラーク:祝福あれ、この甘美な地に
Jeremiah Clarke : Blest be those sweet regions
J.クラーク(1674-1707)は、ロンドンで生まれ、セント・ポール大聖堂でジョン・ブロウに師事した後、王室礼拝堂のオルガン奏者として活躍した。
H.パーセル:夕べの賛歌
Henry Purcell : Evening Hymn
《 休憩 》
G.F. ピント:いとしい故郷の谷間
George Frederick Pinto : Dear is my little native
vale
G.F. ピント(1785-1806)は、クラヴィーアとヴァイオリンの両方の演奏に幼い頃より才能を発揮。将来を大いに嘱望された作曲家で、鍵盤曲や歌曲を残している。20歳という若さで夭折したたが、その才能を惜しまれ、イギリスのモーツァルトとも称された。
J.ハイドン:彼女は愛を語らなかった
Joseph Haydn : She never told her love
J.ハイドン(1732〜1809)は、古典派の父として今日知られている。長らくエステルハージ候の宮廷楽長として、オペラ、宗教曲、交響曲、協奏曲や室内楽曲を作曲した。晩年にはロンドンに招聘され、英語の歌曲やロンドンセットと呼ばれる12曲の交響曲を作曲した。
C.V.スタンフォード:いとしい人
Charles Villiers Stanford : O mistress mine
C.V.スタンフォード(1852 –1924)はアイルランド生まれの作曲家、教師、指揮者。イギリスで学び、ドイツでで音楽教育を受ける。交響曲、聖公会のための合唱曲、オペラなど多くの曲を残している。
F.ディーリアス:黄昏の空想
Frederick Delius : Twilight fancies
F.ディーリアス(1862 - 1934)はイギリスに生まれ、アメリカで黒人音楽の影響を受けた後、ドイツで本格的な音楽教育を受け、パリで作曲家として活動を始める。自らの技法を確立していき、オーケストレーションや半音階的和声法に特徴付けられる独自の様式を築き上げた。
J.フィールド:夜想曲
第5番、パストラール
John Field : Nocturne No.5, Pastorale
J.フィールド(1782-1873)は19世紀の初めに活動したアイルランドの作曲家、ピアノ奏者。はじめて「夜想曲」(Nocturne)を書いた作曲家として知られる。モスクワとサンクトペテルブルクに長く滞在しロシア音楽の発展に大きく寄与した。
R.クィルター:わが人生の喜び
Roger Quilter : My life's delight
音楽は、優しい声がとだえて
Music, when soft voices die
愛の哲学
Love's philosophy
R.クィルター(1877 - 1953)はイギリスで学んだ後、フランクフルトの音楽院に進み、19世紀末のフランクフルト・グループと呼ばれる作曲家のひとり。100曲以上の歌曲を残している。
R.V.ウィリアムズ:沈黙の昼
Ralph Vaughan Williams : Silent noon
R.V.ウィリアムズ(1872-1958)は、ロンドンの王立音楽大学で作曲を学び、在学中にホルストと知り合い親交を深める。民謡の採集や教会音楽の研究を通して独特の作風を確立し、イギリス人による音楽の復興の礎を築いた。
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アンコール
たくさんの温かい拍手をありがとうございました。
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