これまでの演奏会へ戻る
NEW!!
54th Concert
アンサンブル山手バロッコ第54回演奏会
山手111番館
バロック(ミニ)コンサート
歌と古楽器による「スイートなおもてなし」
“Tafelmusik” for an imaginal wedding in Yamate Bluff-111
“洋館で親しむバロック音楽”シリーズ 第48回
2014年6月15日 11時半頃、14時半頃 山手111番館 2階回廊(横浜市中区山手町111)
11:30 and 14:30 15th June 2014 at Yamate Bluff 111
主催:公益財団法人 横浜市緑の協会/山手111番館
(右端は フラワー&テーブルデコレーター森田朋子さん)
出演
加藤詩菜(ソプラノ)
フェリス女学院大学音楽学部演奏学科卒業。洗足学園音楽大学大学院音楽研究科修了。ウィーン国立音楽大学Wiener Musikseminarディプロマ修了。
第4回彩明ムジカコンコルソ第1回声楽部門「読売賞」受賞。第15回日本演奏家コンクール声楽部門入選。第83回横浜新人演奏会出演。
声楽を川上勝功、平松英子、ウーヴェ・ハイルマンの各氏に師事。東京室内歌劇場会員。横浜市民広間演奏会会員。
曽禰愛子(メゾソプラノ)
声楽を川上勝功、U.ハイルマンの各氏に師事。鹿児島国際大学短期大学部音楽科及び同専攻科修了。鹿児島県新人演奏会に出演。洗足学園音楽大学大学院修了。
2013年11月 横浜音祭り「パーセル・オペラ」に出演。第85回横浜新人演奏会出演。声楽アンサンブル「ヴォーカルアンサンブル・ヴィクトリア」、「アフェッティ・ムジカーリ」メンバー。
曽禰寛純(フラウト・トラヴェルソ)
フルート演奏を経て、フラウト・トラヴェルソを独学で学び、慶應バロックアンサンブルで演奏。
1998年にリコーダーの朝岡聡と共に、アンサンブル山手バロックを結成し、横浜山手の洋館でのコンサートを継続。カメラータ・ムジカーレ同人。
寶村いずみ(チェンバロ)
鹿児島大学教育学部音楽科卒業。ピアノを故邊保洋子氏に師事。卒業後チェンバロを山田貢氏、野口詩歩梨氏に師事。
アンサンブル山手バロッコ
1998年、横浜山手の洋館「山手234番館」のリニューアルに行なわれた記念のコンサートをきっかけに、山手在住のリコーダー愛好家・朝岡聡を中心に結成された古楽器を使った演奏団体。継続的に横浜山手の洋館での演奏活動を続けています。
また、西洋館でのコンサート「洋館で親しむバロック音楽」などの企画・プロデュース、古楽祭「横浜・西洋館de古楽」にも演奏・運営を通じて参加し、バロック音楽を分かりやすく伝える活動も行っています。本日の演奏メンバーを紹介します
アンサンブル山手バロッコ第54回演奏会
山手111番館
バロック(ミニ)コンサート
歌と古楽器による「スイートなおもてなし」
“Tafelmusik” for an imaginal wedding in Yamate Bluff-111
“洋館で親しむバロック音楽”シリーズ 第48回
2014年6月7日~15日まで、横浜山手の西洋館では、「花と器のハーモニー」と題し、各館で展示が行われます。全体テーマが「横濱山手のおもてなし〜スイーツStory〜」
フラワー&テーブルデコレーター森田朋子さんがプロデュースする山手111番館では、光と風の吹き抜ける小高い丘がテーマ。どこか懐かしさを感じる小さなチャペルのような館にてのウエディング・パーティ。祝福に訪れたゲストをお迎えするのは 二人のスイートなおもてなしの心メヌエットが聴こえてきそうな幸せの空間へ…ということで開催です。
このイベント「花と器のハーモニー」の最終日に、この仮想ウエディング・パーティの「食卓の音楽」を担当するイメージで2階回廊から音楽をお届けします。出演は、西洋館でのコンサート活動を重ねているアンサンブル山手バロッコの面々。恋でむすばれた二人のおもてなしに相応しいコンサートを、2人の歌手、甘いフルートとチェンバロの伴奏でお届けします。
♪♪♪
伝J.S.バッハ(1685-1750)(C.ペツォルト)
Attributed to J.S.Bach (C.Petzold)
メヌエット ト長調/ト短調(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より)
Menuett in G-Major/g-minor from “Notebook
for Anna Magdalena Bach”
伝J.S.バッハ(1685〜1750) (G.H.シュテルツェル)
Attributed to J.S.Bach (Gottfried
Heinrich Stoelzel)
アリア 「御身が傍にいれば」 BWV508
Aria “Bist du bei mir” BWV508
クープラン(1668-1733)
F.Couperin
恋のうぐいす
“Le rossignol en amour”
バッハ(1685-1750)
J.S.Bach
カンタータ第78番「イエスよ、あなたはわが魂を」よりデュエット 「私たちは急ぐ」BWV78
Duett “Wir eilen mit schwachen” from Cantata No.78 Jesu, der du meine Seele
バッハ(1685-1750)
J.S.Bach
プレリュード、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV-998 より 「プレリュード」
Prelude from BWV998
バッハ(1685-1750)
J.S.Bach
フルートソナタ ハ長調
BWV1033より アダージョとメヌエット
Adagio and Menuett from Sonata for Flute
and Basso continuo C-major BWV1033
バッハ(1685-1750)
J.S.Bach
パルティータ1番 変ロ長調よりアルマンド
Allemande from Partita No.1 B♭-Major BWV829
ヘンデル(1685-1759)
G.F.Handel
「水上の音楽」より エアとメヌエット
Air and Menuett from Opera “The Water
Music”
オペラ「セルセ」より レシタティーヴォ「愛しいプラタナスのしなやかで美しい枝よ」とアリオーソ「こんな木陰は」
Recitativo“Frondi tenere”andArioso “Ombra mai fu” from Opera Serse
バッハ(1685-1750)
J.S.Bach
カンタータ第147番より コラール「主よ人の望みの喜びよ」
Choral “Jesus bleibet meine Freude“ from BWV147
プログラムノート
バッハが優れた宮廷歌手でもあった奥様アンナ・マグダレーナに贈った音楽帳は、チェンバロ独奏曲や歌曲などが書き込まれており、愛情あふれた家庭を彷彿とさせます。メヌエット ト長調/ト短調は、長くバッハのメヌエットとして知られていましたが、最近の研究で、ドイツの作曲家ペツォルトの曲であることがわかりました。同じく、神様への敬虔な愛を歌うアリア「御身が傍にいれば」も、同時代のシュテルツェルの曲だということが分かっています。自作の曲だけでなく、当時の流行の小品も書き込まれたものだと思います。
アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳には、同時代のフランスの作曲家クープランのチェンバロ曲も書き込まれています。本日は、このクープランのチェンバロ曲集より、恋のうぐいすを、当時の編曲によりフルートとチェンバロの二重奏で演奏します。鳥のさえずりを模した曲想をお楽しみください。
バッハはライプチッヒの音楽監督として、毎週日曜には礼拝のための曲を演奏しました。デュエット「私たちは急ぐ」は、こうした教会音楽に含まれる2重唱ですが、神様への愛により、おぼつかない、けれどもたゆまぬ、喜ばしい歩みを表す曲です。次にお届けするプレリュードは、リュートまたはチェンバロソロのために作曲され曲に含まれます。弦をつま弾くよう分散和音の移ろいが心に残ります。
バッハは、教育家としても多くの弟子を育て、息子5人も後世に名を残す音楽家になりました。アダージョとメヌエットは、そのような教育の場で作曲されたのではないかと考えられています。フルートと低音の2つの声部からなるしっとりとしたアダージョに続く、メヌエットでは、チェンバロの右手もメロディーに加わります。
アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳には、最初メヌエットのような小品だけでなく、チェンバロ組曲の最高の曲集と評価されているパルティータの2曲も書き込まれています。今日演奏するパルティータ第1番 はそこには書き込まれていませんが、暖かな家庭を感じさせる曲です。前奏曲とアルマンドを演奏します。
最後に演奏する、ヘンデルは、有名な水上の音楽から、エアとメヌエットを演奏します。もともとは管弦楽曲ですが、18世紀にフルートとチェンバロのために編曲された版で演奏します。最後にお届けするのは、ヘンデルの円熟期のオペラ「セルセ」の冒頭で歌われる、レシタティーヴォ「愛しいプラタナスのしなやかで美しい枝よ」とアリオーソ「こんな木陰は」です。こんな木陰は(オンブラマイフ)は。ヘンデルの曲の中でも、とても有名な曲だと思います。
音楽の締めくくりは、バッハの有名なコラール「主よ、人の望みの喜びよ」をお届けいたします。みなさんよくご存じの曲と思います。
ありがとうございました。
これまでの演奏会へ戻る