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18世紀ウィーンの響きで味わう

ピアノと管楽のための五重奏の夕べ 

2015430() 19時開演 
鶴見区民文化センターサルビアホール3F音楽ホール

主催:クラングレーデ コンサート事務局/協力:アンサンブル山手バロッコ

 

出演


 

18世紀ウィーンの響きで味わう

ピアノと管楽のための五重奏の夕べ 

 

 

プログラム

(プログラムノート  大山有里子)

 

W.A.モーツァルト:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 KV452

Wolfgang Amadeus Mozart1756-1791

 Quintett in Es-Dur KV 452

 

Largo Allegro moderato

Larghetto

Allegretto

 

「ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452 」を作曲し初演した1784年、W.A.モーツァルトは28歳。ウィーンに出てきて4年目、妻コンスタンツェと暮らしていました。この年はモーツァルトにとって生涯で最も華々しく活躍した時期の幕開けの年に当たります。ピアニストとしての活動はこの年に頂点に達し、貴族の邸宅などでの私的演奏会、劇場演奏会、教師としての活動にもひっぱりだこで、生活も安定しました。

 この曲の初演は41日、モーツァルト自身がピアノを弾きました。41日付けの「ヴィーナーブレットヘン」紙に、モーツァルトの大演奏会の盛りだくさんなプログラムが掲載されており、その中に【楽長モーツァルト氏が全く新しく作曲した大五重奏曲を演奏する予定】という記載があります。

 以下はモーツァルト自身が父親に書き送った手紙の文章です。『それから五重奏曲を一曲書いたのですが、これは非常に受けました。ぼく自身いまでも、これまで書いたもののうちで最高だと思っています。これはオーボエ1、クラリネット1、ホルン1、ファゴット1、それにピアノという編成です。あなたに聴いてもらえたらなあ。それにまた演奏がどんなにすばらしかったことか....』この曲はモーツァルトが人気絶頂の時期に生まれた自信作なのです。

 

 

楽器のご紹介

クラシカルオーボエ、クラシカルファゴット、クラシカルホルン、クラシカルクラリネット、そしてフォルテピアノのご紹介をいたしました。

 

♪ ♪ ♪

 

F.J.ハイドン:ピアノ・ソナタ ホ長調 Hob.XVI:31


J
Franz Joseph Haydn (1732-1809)

Sonate in E-Dur, Hob.XVI:31

 

Moderato

Allegretto

Finale;Presto

F.J.ハイドン:「ピアノ・ソナタ ホ長調Hob.XVI:31」は1774-1776年ごろに作曲されました。その頃 ハイドンは42-44歳。西部ハンガリー有数の大貴族エステルハージ侯爵家の楽長として侯爵をはじめ楽団員たちの信頼を得て仕事をしており、外国での評価も高まっていました。モーツァルトもハイドンからおおいに啓発をうけ、後には親交を深めることになります。ベートーヴェンは1792年にボンに立ち寄ったハイドンに才能を認められ、弟子入りを許可されて、ウィーンに移住することになります。

 

 

L.v.ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 作品16

Ludwig van Beethoven1770-1827

Quintett in Es-Dur Op.16

 

Grave - Allegro, ma non troppo

Andante cantabile

Rondo  Aegro, ma non troppo

「ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 作品16」を作曲した1796年、ベートーヴェンは26歳。(1216日生)4年ほど前に故郷のボンからウィーンにやってきて、ハイドンやサリエリ、アルブレヒツベルガーなどに師事。クラヴィーア、特に即興演奏の名手として名を上げ、この時期は作曲家としてもウィーンの聴衆に認められるべく意欲的に制作していました。ベートーヴェンは貧しい家庭の出身ではありましたが、この頃には二人の弟も自活の道を歩き始め、体調も良く、いまやウィーンの社交界の寵児としてもてはやされていました。(聴力に異常を感じ始めるのはこの数年あとのことです。)

 そしてこの1796年という年は、ベートーヴェンが生涯で唯一と行っていい長い旅行(プラハ、ベルリン)に出かけた年でもあり、この五重奏曲はこの旅の間に作曲されたと考えられています(ベルリンの紙にかかれたスケッチが存在しています)。この五重奏曲 作品16 は、モーツァルトの同じ編成の五重奏曲と編成ばかりか楽章編成もおなじで、明らかにその規範にしたがったと考えられています。翌年179746日、友人のヴァイオリン奏者シュバンツィヒの演奏会で初演されました。

 楽譜が出版されたのは1801年、ウィーンです。このとき、ベートーヴェン自身の編曲による四重奏版(ピアノとヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)もセットとして出版されています。

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