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ダブルリーズ 西洋館コンサートVol.4

洋館で親しむバロックシリーズ 第57

201589日(日)18時 横浜市イギリス館

主催:クラングレーデ コンサート事務局/アンサンブル山手バロッコ

 

 

 

出演

大山有里子(バロック・オーボエ)

大阪教育大学音楽科卒業。同大学専攻科修了。オーボエを大嶋彌氏に師事する。卒業後、関西を中心に活動し、「大阪コレギウム・ムジクム」のソロオーボエ奏者として、バロック時代の作品を中心に数多くの月例演奏会、定期演奏会等に出演する。その後ピリオド楽器(バロック・オーボエ)による演奏に専念し、バロック・アンサンブル「アルモニー・アンティーク」等に参加。現在、バロックから古典のオーボエ奏者として、関東を中心に活発に活動している。「クラングレーデ」メンバー。

 

今西香菜子(バロック・オーボエ)
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13歳よりオーボエを始め、これまでにオーボエを東野正子、本間正史、故 柴山洋の各氏に師事。桐朋学園大学及び研究科修了。在学中よりバロックオーボエを本間正史氏に師事。リチャード・ウッドハムス、若尾圭介、ジョナサン・ケリー等のマスタークラスを受講。
在学中よりオーケストラ、吹奏楽の指導、エキストラ出演、室内楽などで活動。現在モダン、古楽両分野で活動中。エンゼルミュージック講師。劇団東京イボンヌ所属。

 

永谷陽子(バロック・ファゴット)

桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。同大学研究科及びオーケストラアカデミー修了。 ファゴットを浅野高瑛、武井俊樹、馬場自由郎の各氏に、バロック・ファゴットを堂阪清高氏に師事。2012年横浜・西洋館de古楽で、モーツァルトのファゴット協奏曲をピリオド楽器で熱演。 2013年第26回国際古楽コンクールにて、奨励賞を受賞。古楽、モダン両分野でオーケストラや室内楽、CD録音に参加。「クラシカル・プレイヤーズ東京」、「桜・winds」他メンバー。 「さくら村合奏団」副村長、「烏山バロック倶楽部」主宰。八王子音楽院講師。

 

寺村朋子(チェンバロ)
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東京芸術大学チェンバロ科卒業。同大学大学院修士課程修了。チェンバロと通奏低音を山田貢、鈴木雅明の両氏に師事。第7回古楽コンクール第2位入賞。シエナ、ウルビーノ、インスブルック、アントワープなど国内外の講習会を受講し研鑽を積む。NHKFMリサイタル」に出演。その他オーケストラやバロックダンスとのアンサンブル、ソロ、マスタークラスの伴奏など多方面で活動し、多くの団体と様々なコンサートを行う。トリム楽譜出版より1999年「フルート・バロックソナタ集」、2002年「J.S.バッハ作品集」(2009年増刷)を編曲、出版。2010年チェンバロ・ソロCD「お気に召すままCapriccio」(レコード芸術準推薦)リリース。小金井アネックス(宮地楽器)チェンバロ科講師。日本チェンバロ協会正会員。


 

ダブルリーズ 西洋館コンサートVol.4

洋館で親しむバロックシリーズ 第57

 

プログラム

本日はダブルリーズ西洋館コンサートVol.4にお越し下さいましてありがとうございます。

 

G.P.テレマン:四重奏曲 第5番 ト短調 TWV 43:a1 (原曲イ短調)
Georg Philipp Telemann
1681-1767):Quartetto  TWV 43:a1

Andante / Divertimento 1 Vivace / Divertimento 2 Presto /Divertimento 3 Allegro

後期バロックを代表する作曲家ゲオルク・フィリップ・テレマンは,あらゆる編成のおびただしい作品を残しています。しかし残念なことに「2本のオーボエとファゴットと通奏低音のための四重奏曲」は(作曲したかもしれませんが)残されていません。本日演奏する四重奏曲 TWV 43:a1 は、2つのフルートまたはヴァイオリンとファゴットまたはチェロのための曲です。1音低く移調してダブルリード楽器で演奏いたします。(大山有里子)

 

S.ランゼッティ:ファゴット・ソナタ ハ長調 作品1-4 (原曲チェロ・ソナタ)
Salvatore Lanzetti (1710-1780)
Sonata Do maggiore Op.1-4

         Adagio cantabile / Allegro / Allegro

 サルヴァトーレ・ランゼッティはナポリ生まれのチェロ奏者で、トリノ宮廷の音楽家として活躍しました。パリやロンドン、北ヨーロッパを演奏旅行し、チェロの腕前を各地で披露。特にロンドンでは大成功を収めました。作品1は、1736年にアムステルダムで、その後、ロンドン、パリで出版されました。作品1の4、ハ長調はコンパクトにまとめられた聴きやすい曲です。第1楽章は通奏低音の前奏から始まり、その後、旋律が朗朗と歌い上げます。そして、トリルが頻繁に使われていて面白い第2楽章、軽快な三拍子で始まり、後半に突如音のぶつかりと強弱を楽しめる箇所が現れる第3楽章へと続きます。(永谷陽子)

 

J.クーナウ:聖書ソナタ第4番「瀕死のヒゼキア王とその回復」              
Johann Kuhnau (1660-1722)
Musicalische Vorstellung einiger biblischer Historien, "Biblical Sonatas": No.4. Der todtranke und wieder       

            死を宣告されたヒゼキアの嘆き Das betrubte Herz des Koniges Hiskias 

     神への信頼 Sein Vertrauen, dass Gott sein Gebet schon erhoret habe 

     快方に向かう王の歓び Die Freude uber seiner Genesung

 この作品は、聖書にある奇蹟の物語をヨハン・クーナウが音楽で描写した作品です。物語は、BC701年のアッシリア戦争より以前の出来事であったとされています。南ユダ王国第13代の王様であるヒゼキアは腫れ物による病気になって死にかかっていました。預言者イザヤが神様の「死ぬ。直らない。」と言う言葉を告げに来たとき、ヒゼキアは大声で泣いて神様に訴えます。すると神様はその祈りを聞いて癒してくださり、 3日目には主の神殿に入ることができ、15年の寿命を加えることを約束されました。その様子をクーナウは楽譜に短い文で記しています。3曲目「快方に向かう王の喜び」では曲の途中で部分的にアダージョとゆっくり演奏するように記され、そこに「蘇る苦悩の記憶」とあります。クーナウ演出の音楽物語をお楽しみください。(寺村朋子)

 

. J.F.ファッシュ:四重奏曲 変ロ長調 FWV N:B2
Johann Friedrich Fasch (1688-1758)
Quartet (Sonata) B-Dur FWV N:B2

         Andante / Allegro / Largo / Allegro

ヨハン・フリードリヒ・ファッシュは、J.S.バッハ(1685-1750)と同時代のドイツの作曲家です。ライプツィヒの聖トーマス教会付属学校でヨハン・クーナウに音楽を師事しました。生前は高く評価されていましたが、19世紀を通じてバッハの陰に隠れて音楽史研究者からは見落とされていました。その膨大な量の手稿譜は広範囲に散らばっていますが、研究が進められています。本日演奏する四重奏は、ダブルリード楽器の性能をフルに発揮した非常に吹きごたえ、聴きごたえのある作品です。ファッシュはこの組み合わせの曲を6曲も作っています。(他にもあったのかもしれませんが楽譜が残っているのは6曲)他に2本のオーボエと通奏低音の曲も6曲あります。(大山有里子)

 

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G.P.プラッティ:トリオ・ソナタ ハ短調I 60
 Giovanni Benedetto Platti (1692-1763)Trio c-moll I 60

         Adagio / Allegro / Mest / Allegro

ジョバンニ・ベネデット・プラッティはヴェネツィア出身の音楽家で、1722年以降はヴュルツブルクで「作曲家、声楽教師」、そして「フルート、オーボエ、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロ、そして必要ならテノール」歌手として活動していました。今で言うところのマルチタレントといった感じでしょうか。本日演奏する「トリオ・ソナタ ハ短調」は、リード楽器の事を熟知していた彼ならではの非常にスリリングな展開が堪能できます。(国枝俊太郎)

 

G.F.ヘンデル:オーボエ・ソナタ ハ短調 HWV 366
Georg Friedrich Händel (1685-1759)
Sonata c-moll Op.1-8, HWV 366

   Largo / Allegro / Adagio / Bourrée anglaise – Allegro

このオーボエと通奏低音のためのソナタは、1711年、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが26歳の頃に書かれたとされています。この頃ヘンデルは初めてロンドンに渡り、オペラ「リナルド」を作曲、大成功をおさめています。ヘンデルのオーボエ・ソナタの中では最もシンプルで、26歳とは思えない成熟した表現をどの楽章からも聴きとることができる一曲です。(今西香菜子)

 

J.S.バッハ:シンフォニア 第5 BWV 791、第11 BWV 797、第12 BWV 798
  Johann Sebastian Bach (1685-1750) Sinfonias 

Nr.5  Es-Dur, BWV 791 / Nr.11 g-moll, BWV 797 / Nr.12 A-Dur, BWV 798

今日、鍵盤楽器のレッスンで教育用作品として確固とした位置を占めています。バッハ自身は、カンタービレ(歌うように)の奏法を教える役割を果たし作曲の予備知識を与えるものだと述べています。本日は3曲演奏いたします。(寺村朋子)

 

G.F.ヘンデル:トリオ・ソナタ 変ロ長調 作品2-3 HWV 388
Georg Friedrich Händel
Sonate Nr.3 B-Dur Op 2-3, HWV 388

   Andante / Allegro / Larghetto / Allegro

ドイツのハレに生まれたヘンデルは、1712年に二度目に訪れたロンドンに移住し、1727年には正式に帰化しました。このトリオ・ソナタ 変ロ長調 HWV 388が含まれているトリオ・ソナタ集を作曲したのは1718年頃です。この曲集はヘンデルの生前に5つの版が出版されていることから、非常に人気があったことがわかります。彼は自作品を再利用して他の作品を作曲することを好んでいました。このトリオ・ソナタの第13楽章はオラトリオ「エステル」第4楽章はオルガン協奏曲Op.4-2と関連があり、(編成はオーケストラ)そこでもオーボエが活躍しています。(大山有里子)

 

アンコールは、たくさんの拍手をいただきましたので、同じくヘンデルのハープ協奏曲 変ロ長調の第三楽章をお届けします。

 

 

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