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横浜イギリス館コンサート

木島千夏ソプラノコンサート Vol.15

洋館で楽しむバロック音楽 第84

歌とリュートの響きで味わう 

〜イタリアのクリスマス〜

Italian Christmas Music, with Soprano, Lute and Violin

 

2018129() 15時開演(1430分開場) 横浜市イギリス館

1500 9th December, 2018 at British House Yokohama

 

主催:アンサンブル山手バロッコ

後援:横浜市中区役所 

 

 

出演:

木島千夏(ソプラノ)

 
©星合隆広

国立音大在学中に古楽に出会い、卒業後バロックのオペラを初め様々なコンサート活動を経て、ロンドンに留学。第30回ブルージュ国際古楽コンクールにて4位入賞。W. Christie指揮のオペラ公演やリュートのNigel Northとデュオ・リサイタルをはじめ、ヨーロッパ各地で音楽祭や演奏会に出演。帰国後は、バロックを中心に、グレゴリオ聖歌から現代曲まで幅広いレパートリーに取り組み演奏活動を行っている。2004年より毎年横浜山手西洋館でリサイタルを行っている他、2006年には知られざる天才作曲家G.F.ピント没後200年を記念して、ピントの作品を集めたコンサートをフォルテピアノ(上尾直毅氏)と行った。2013年には横浜市開港記念館で横浜音祭り「パーセルのオペラ」に主演し好評を博す。「カペラ・グレゴリアーナ ファヴォリート」メンバーとしてハンガリーのヴァーツ国際グレゴリオ聖歌フェスティバルに出演。「エクス・ノーヴォ室内合唱団」メンバーとして2014年5月の旗揚げ公演に出演。また「アンサンブル・レニブス」、「アンサンブルDD」など声楽アンサンブルのメンバーとして、声による調和を目指し活動している。

現在、聖グレゴリオの家教会音楽科講師。横浜合唱協会ヴォイストレーナー。

 

野入志津子(アーチリュート)

京都生まれ。同志社女子大学音楽学科(音楽学専攻)卒業。在学中よりリュートを岡本一郎氏に師事。京都音楽協会賞受賞。リュートとルネサンス、バロック音楽を学び深めるためにバーゼルのスコラ・カントルムでオイゲン・ドンボアとホプキンソン・スミスに師事、1991年ソリストディプロマ。アムステルダムを拠点に活動している。

古楽界の巨匠ルネ・ヤーコブスの専属リュート奏者として20年以上にわたりヨーロッパ各国はじめ米国, イスラエル、アルゼンチン、オーストラリアでオペラやオラトリオの上演を続けている。アンサンブル“Les Plaisirs du Parnasse”のメンバーであり、世界各国でソリスト及び通奏低音奏者として、アンナー・ビルスマ、Concerto Vocale、イ・ムジチ合奏団、フライブルク・バロック・オーケストラ、Ensemble415、ベルリン古学アカデミー, バッハ・コレギウム・ジャパンなど先導的なアーティストやアンサンブルと活動している。

ディスコグラフィー:フィリップス(イ・ムジチ合奏団)、ハムモニア・ムンディ・フランス(ルネ・ヤーコブス指揮)、WDRBIS, Symphonia, Zig-Zagなどのレーベルに録音。ソロのCDはレグルスから”G.A. Casteliono, Intabolatura de Leuto“、”Giovanni Zamboni, Sonate dIntavolatura di Leuro“をリリース。レコード芸術誌特選版。2017年、Acoustic revive から“Aure Nuove 薫る風 ,新しい様式によるリュートのためのトッカータと舞曲” をリリース。

 

原田純子(バロックヴァイオリン)

洗足学園音楽大学卒業。ヴァイオリンを鈴木嵯峨子氏に師事。慶應バロックアンサンブルで

ヴァイオリンを演奏。卒業後古楽器での演奏に興味を持ちバロックヴァイオリン・ヴィオラを渡邊慶子氏に師事する。モダン・バロックのヴァイオリン、ヴィオラ奏者として室内楽を中心に活動している。

  弦楽合奏団アンサンブル「デュナミス」、アンサンブル山手バロッコメンバー。

 


 

歌とリュートの響きで味わう 

〜イタリアのクリスマス〜

Italian Christmas Music, with Soprano, Lute and Violin

 

 横浜市イギリス館は、1937年に英国総領事公邸として建設された由緒ある建物です。広々としたテラスで芝生の庭につながっている素晴らしい客間で、山手の西洋館のクリスマス装飾のなか、歌とリュートのアンサンブルの響きでイタリアバロックのクリスマスをご一緒に味わいましょう。                                                        

(アンサンブル山手バロッコ 曽禰寛純)

 

プ ロ グ ラ ム

1314世紀のクリスマス・ソング: Anon: Ad cantus leticie

 

ボローノ:トッカータ(リュート) Pietro Paulo BoronoToccata (Lute)

1314世紀のクリスマス・ソング:言葉は肉体となった  AnonVerubum caro factum est/

ラウレンチーニ:プレリュード(リュート)  Laurencini da Roma (1550-1608) : Prelude (lute)

 

ヴィアダーナ:羊飼いたちよ、何を見たのか  Lodovico da Viadana (ca 1560- 1627) : Quem vidistis pastores

 

ミランス: 羊飼いたちよ、何を見たのか Thomas Milans(ca 1685-1759) : Quem vidistis pastores

 

ピッチニーニ:トッカータ 4番(リュート) Alessandro Piccinini (1556-1638) Toccata Quarta (lute)

モンテヴェルディ: 喜べ、シオンの娘  Claudio Monteverdi1567- 1643) : Exulta filia Sion

 

 

アルカンジェロのトッカータ(リュート) Toccata del Sr.Arcangelo (lute)    

                                                                             

ツィアーニ: 救い主を育てた母 MarcAntonio Ziani (ca 1653- 1715) : Alma redemptoris mater 

 

《 休 憩 》

 

サンチェス: 嘆きの言葉を Giovanni Felice Sancesca1600- 1679) : Accenti queruli          

 

カプスベルガー:ガリアルダ 8番(リュート) Giovanni Girolamo Kapsberger (1580-1638) Gagliarda Ottava (lute)

 

モンテヴェルディ:胸の苦しみは甘く Monteverdi : dolce è'l tormento                  

モンテヴェルディ:怒りは炎 オペラ「ウリッセの帰還」より Claudio Monteverdi : Fiamma e lira “ Il ritorno dUlisse in patria           

 

カプスベルガー:トッカータ 6番(リュート) G.G. Kapsberger Toccata Sesta (lute)                                      

 

 

カプスベルガー: トッカータ ・アルペッジャータ (リュート) G.G. Kapsberger Toccata Arpeggiata (lute)

 

メールラ:さあ、お眠りなさい  Tarquinio Merulaca1595- 1665 : Hor ch'è tempo di dormire 

メールラ:愚かな恋人 Merula : Folle è ben che si crede         

 

17世紀を迎えようとする頃、イタリアでは新しい歌を作ろうとする動きが始まった。ギリシャ古典劇の研究によるアイデアをもとに、シンプルな和音に支えられ語るような歌、モノディー様式を作り出した。言葉をまず第一に重要なものとし、それを聴く人に届け、人間の感情を生き生きと動かすことを目的とした音楽である。

モンテヴェルディはそれまでの古い様式とこのモノディーの両方にまたがる偉大な作曲家の一人である。本日は彼の作品の中から宗教曲、歌曲、オペラという3つの異なるジャンルの歌を演奏する。

12月に入り、教会ではイエス・キリストの誕生を待ちのぞむ待降節という季節を迎えている。この時期、夕方の祈りではAlma redemptoris mater(救い主を育てた母)が歌われるのだが、本日はイタリアに生まれウィーンの宮廷で活躍したツィアーニの作品をヴァイオリン・オブリガートと共に演奏する。Quem vidistis pastores(羊飼い達よ、何を見たのか)という歌詞は多くの作曲家が好んで合唱や独唱に作曲しているが、修道士でもあったイタリアのヴィアダーナとスペインの作曲家ミランス、2人の異なる作品をお聴き頂き、違いをお楽しみ頂きたい。

イタリアの歌はもっぱら愛の歌で、それもつれない彼女への切ない思い、熱情や不安を歌っているものが圧倒的に多い。成就した恋の幸せを歌っている歌には滅多にお目にかかったことはない。嘆きながらも実はそれを楽しんでいる「しょーもない男の恋心」が、モンテヴェルディ、サンチェス、メールラという名作曲家達の手にかかると、何と素敵な恋の世界が広がることかと感嘆する。

(木島)

 

♪ ♪ ♪

 

17世紀の初めに、この新しい音楽様式(モノディー様式、Seconda Practica) が始まると、リュート奏者たちはルネサンス時代からこよなく愛されていた完璧な楽器を大胆にも変革、新しいリュートを発明した。歌の伴奏に相応しいように大型リュートの調弦をあげ、どうしても上がらない1、2コースは1オクターブ下げた調弦にして、そこに低音弦を加えたテオルボ、キタローネが誕生する。

中でもフェラーラの宮廷に仕えて居たアレッサンドロ・ピッチニーニは、自らアーチリュートの発明をして一大改革を成し遂げた。ポリフォニー(多声)音楽も奏でることができ、上声部の甘い響きも低音弦の豊かな支えも楽しめる楽器は、その後フェラーラからローマ〜ナポリ〜イタリア各国で愛された。

音楽の新時代では、劇的な要素を重要視した。したがって音楽劇オペラもこの時代に生まれる。最も有名なのがモンテヴェルディの『オルフェオ(1607)』であるが、カヴァリエリ Emilio de Cavalieri (ca.1550~1602)の『魂と肉体の劇(1602)』はそれに先駆けて現存する最古の音楽劇である。モノディー様式の新鮮さと一方ではナイーブとも感じられる古典的和声の響きは、モンテヴェルディの作品ではずっと劇的、情熱的な不協和音や音楽表現に変わる。

リュートのカヴァリエリと呼ばれたラウレンチー二は、アレッサンドロ・ピッチニーニの発明したアーチリュートをローマでずっと愛用していた。そして、その頃のローマには、テオルボとリュートの達人で、ローマ教皇の音楽家にまでなる、カプスベルガーもいた。

本日演奏するリュート作品は、アーチリュートの発明者ピッチニーニのいかにも器楽的作品、カプスペルガーの叙情的な一曲、ラウレンチーニの気品ある一曲に加えて、ペルージアに残る写本から一曲。この時代の息吹とヴァラエティを、モノディー様式の歌とともにお楽しみいただきたい。                                

(野入)

 

♪♪♪♪♪

 

アンコール

たくさんの温かい拍手をありがとうございました。ヴァイオリンの伴奏つきで、ナポリのクリスマス・ソングをお聴きください。

 

 

 

 

 

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