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26th Concert

 

第16回中区民音楽祭・特別企画          

バロック音楽の楽しみ

トーク&コンサート「リコーダー体験とバロック音楽」

アンサンブル山手バロッコ 第26回コンサート

"The pleasure of the Baroque Music"

2008928() 横浜市開港記念会館 講堂 

28th Sept. 2008 at Yokohama
 Kaikou kinen kaikan

 

出演 アンサンブル山手バロッコ 

1998年、横浜山手の洋館「山手234番館」のリニューアルに行なわれた記念のコンサートをきっかけに、山手在住のリコーダー愛好家 朝岡聡を中心に結成された、バロック時代の楽器(古楽器)を使った演奏団体で、山手の洋館での演奏活動を続ける。本年で結成10周年を迎える。今回は以下の出演メンバーで、素朴でありながら高雅な響きをもつリコーダー、フラウトトラヴェルソをはじめ、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバなどのバロック時代の楽器と歌での演奏を、お話を交えながらお届けします。

 

朝岡 聡Satoshi Asaoka (お話し、リコーダー Recorder & Talk)

1959横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後テレビ朝日にアナウンサーとして入社。各種スポーツ中継や「ニュースステーション」初代スポーツキャスターとして活躍。1995年フリーとなってからはTV・ラジオ・CM出演のほか、コンサート・ソムリエとしてクラシックやオペラの司会や企画構成にも活動のフィールドを広げている。

リコーダーを大竹尚之氏に師事。福岡古楽音楽祭にも毎年参加して、オープニングコンサートで軽妙かつ的確な司会は好評を得ている。「音楽の友」「UOMO」「チケットクラシック」「THE GOLD」(JCB会員誌)などに音楽関連の連載多数。1998年にフラウト・トラヴェルソの曽禰寛純と共に、アンサンブル山手バロックを結成し、横浜山手の洋館でのコンサートを継続している。

 

木島千夏Chinatsu Kijima (ソプラノ Soprano,)

国立音楽大学卒業後、同大学音楽研究所の研究員として、バロック歌唱の研究と演奏活動に従事し、数々のバロックオペラやコンサ−トに出演。川口絹代、橋本周子に師事。92年英国へ留学し、J.キャッシュに声楽を師事、ギルドホール音楽院にてE.カークビー、D.ロブロウ、 N.ノースのレッスンを受ける。第30回ブルージュ国際古楽コンクールにて4位入賞。翌年同音楽祭に招待され、モーツァルトの「聖墓の音楽」のソロ等を歌う。W.Christie指揮によるシャルパンティエのオペラ公演「ダヴィデとヨナタン」に参加、ロンドンと日本各地でリュートのN.ノースとデュオ・リサイタルを行った他、ヨーロッパ各地で音楽祭や演奏会、ラジオに出演。

帰国後は、バロックを専門にグレゴリオ聖歌から現代曲まで幅広いレパートリーに取り組みソリストまたはアンサンブルで活躍している。2002年より横浜山手の洋館でのリサイタルを継続している。現在、聖グレゴリオの家教会音楽科講師。

 

曽禰寛純Hirozumi Sone(フラウト・トラヴェルソ Flauto traversoリコーダー Recorder)

フルート演奏を経て、フラウト・トラヴェルソを独学で学び、慶應バロックアンサンブルで演奏。1998年に琉コーダーの朝岡聡と共に、アンサンブル山手バロックを結成し、横浜山手の洋館でのコンサートを継続している。また、現在、カメラータ・ムジカーレ同人、として、バロック時代のフルートであるフラウト・トラヴェルソから、モーツアルト、ベートーベンなど古典派の多鍵フルートまで古楽器演奏で幅広く活躍している。また、横浜山手の洋館での「ソプラノコンサート」、「チェンバロコンサート」などの企画・プロデュース、「古楽器で探るバロック音楽の楽しみ」といった催しを通じてバロック音楽を分かりやすく伝える活動も行っている。

 

譜久島譲Yuzuru Fukushima(ヴィオラ・ダ・ガンバViola da gamba):

16歳よりギターを始める。クラシックギターを江間常男、フラメンコギターを飯ヶ谷守康の各氏に師事。その後バロック音楽に興味を持ち、ヴィオラ・ダ・ガンバを平尾雅子氏に師事。劇団青年座との共演、ロベ・デ・ベガの作品やミヒャエル・エンデの童話の音付けなど幅広い音楽活動を行っている。

またリコーダー製作を平尾重治氏の師事し、製作家としても高い評価を得ている。

 

脇田美佳 Mika Wakita (チェンバロCembalo)

洗足学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。在学中にチェンバロと出会い、わが国の代表的チェンバロ奏者の一人である岡田龍之介にチェンバロと通奏低音を師事。卒業後、上尾直毅、渡邊順生、曽根麻矢子の指導を受ける。

現在はソロ、通奏低音奏者としてさまざまに活躍している。最近の演奏会では、上野学園エオリアンホールや横浜市開港記念会館において、バッハのブランデンブルク協奏曲第5番のチェンバロ独奏を担当、聴衆を大いに魅了した。また、「古楽器で探るバロック音楽の楽しみ」といった催しでバロック音楽を分かりやすく伝える活動も行っている。


 

第16回中区民音楽祭・特別企画          

バロック音楽の楽しみ

トーク&コンサート「リコーダー体験とバロック音楽」

アンサンブル山手バロッコ 第26回コンサート

 中区民音楽祭のコンサートにようこそおいでいただきました。今回は以下の出演メンバーで、素朴でありながら高雅な響きをもつリコーダー、フラウトトラヴェルソをはじめ、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバなどのバロック時代の楽器と歌での演奏を、お話を交えながらお届けします。

 

"The pleasure of the Baroque Music"

 

プログラム
Program

 

ジュゼッペ・サンマルティーニ (16931750)

 リコーダー協奏曲 ヘ長調より 

アレグロ・アッサイ

G.Sammartini / Allegro assai from Recorder Concerto F-Major

サンマルティーニは、バッハより10歳年下のイタリアの作曲家ですが、イギリスに渡って活躍しました。このリコーダー協奏曲は、サンマルティーニの曲の中でも演奏やCD化される機会の多い曲で、明るく伸びやかな曲想と、ソプラノ・リコーダーの冴え冴えとした音色がマッチしています。第3楽章アレグロアッサイは、舞曲風のオーケストラの旋律の間に、リコーダーが飛び跳ねるような技巧的なパッセージを散りばめた曲です。本日は通奏低音を伴奏にお聴きいただきます。

 

ゲオルグ・フィリップ・テレマン(1681-1767

トリオソナタ ホ短調より 

第一楽章(アフェトゥオーソ)と第四楽章(アレグロ・アッサイ)

G. Ph. Telemann / Sonata for Recorder, Flute and Basso continuo e-minor

Affetuoso Allegro assai

トリオソナタはバロック期に好んで演奏された形態の室内楽で、旋律を奏でる楽器が2つ、それを支える低音という3つのラインから音楽が構成されています。テレマンはこの分野で数多くの傑作を残していて、このリコーダー、フルート(原曲はオーボエ)を使ったトリオソナタも楽器の特徴を生かした作品です。歌謡的な第一楽章、掛け合いの中に、協奏曲のようなソロも隠し味でちりばめた第四楽章をお聴きください。

 

ヘンリー・パーセル(16591695)

劇音楽オイディプスより「ひとときの音楽」

H.Purcell / Music for a while

パーセルはバッハより少し前のイギリスの天才作曲家。惜しくも若くしてなくなりましたが、珠玉のような作品を残しています。「ひとときの音楽」は、劇音楽「オイディプス」中でソプラノ独唱と通奏低音で演奏される曲です。ひととき音楽を聴くことで、すべての悩みが癒され、奇跡のように痛みが消え去ること、そんな音楽の力を歌っています。

 

ヨハン・ゼバスチャン・バッハ(1685-1750

世俗カンタータ 「楽しい狩こそわが悦び」BWV208より

アリア 「羊たちは安らかに草を食み」

アリア 「毛豊かな獣らの群れ」

J.S.Bach / Two Arias Schafe können sicher weiden and “” from Cantata No.208 Was mir behagt, ist nur die muntre Jagd BWV208

 

この曲は、若きバッハが仕えていたヴァイマール公国のお殿様の友人クリスチャンの誕生日を祝うための声楽曲(カンタータ)として作曲されました。クリスチャンは当時の王侯貴族の優雅な趣味の一つである狩猟が大好きだったようで、狩に関わる歌詞がついており、狩のカンタータとも呼ばれています。「羊たちは安らかに草を食み」は2本のリコーダーの伴奏でソプラノが牧歌的な風景を歌います。「毛豊かな獣らの群れ」は活発な通奏低音に乗って、楽しげな羊の姿を描きクリスチャンを讃える曲です。ソプラノ独唱の後に、器楽だけでのリトルネロ(合奏部分)が付けられています。

 

アリア 「羊たちは安らかに草を食み」

《歌詞大意》

そこでは良い羊飼いが番をしていて

羊は安全に草を食べている。

そこは独立国の良い法律で守られている。

人は平和で静寂を感じることができ,

すべては幸せな王国によるのだ。

 

アリア 「毛豊かな獣らの群れ」

《歌詞大意》

豊かな毛に覆われた獣の群れが

喜ばしくこの広く祝福された草原に拡がっている

。偉大なるサクソンの支配者万歳!

 

<<アンコール>>

ヨハン・ゼバスチャン・バッハ(1685-1750

世俗カンタータ「悲しみを知らぬもの」 BWV209より

アリア 「不安や怖れを乗り切った舟人は」

J.S.Bach / Aria “Riceti gramezza e pavento from Cantata No.209 Non sa che sia dolore BWV209

「カンタータ」とはもともと、イタリア語の世俗的な歌詞にもとづく、小規模な器楽合奏を伴う独唱曲のことで、バッハの作品中このような本来のカンタータの意味に当てはまるのが、知人の送別会用に書かれた「悲しみのいかなるかを知らず」です。このアリアは、カンタータの最後で歌われる曲で、待ち受ける困難に雄々しく立ち向かえと励ましの言葉を歌い上げる舞曲風の曲です。 

《歌詞大意》

さあ、嵐が過ぎ去った後の船乗りのように、悲しみや恐れがあっても旅立とう。

恐怖で青ざめる事もなく、海への挑戦を高らかに歌いながら、楽しそうに舳先に立っているんだ。

(さあ、嵐が過ぎ去った後の船乗りのように、悲しみや恐れがあっても旅立とう。)

 

最後に全体合奏・合唱で 開港150周年にちなんで、

「かもめの水兵さん」をみんなで演奏しました。どうもありがとうございました。

 

 

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