これまでの演奏会へ戻る

Home

 

 クラングレーデ コンサートシリーズ Vol.20

バロック音楽の楽しみ

2019124日(木)1900開演 

鶴見区民文化センター サルビアホール3F音楽ホール

主催:クラングレーデ

協力:アンサンブル山手バロッコ http://www.geocities.co.jp/yamatebarocco

ご挨拶

 本日はお忙しい中、ご来場いただきまして、ありがとうございます。

 私たち「クラングレーデ」は、2008年に行った第1回公演「ヴィヴァルディ 音の宝石箱」を皮切りに、そこから東京と横浜で地道に活動を行ってまいりました。

 今回はVol.20記念の回として、これまでに演奏してきた曲の中から選んだ名曲を中心に演奏いたします。お楽しみいただければ幸いです。 

 

出演

 

国枝 俊太郎 (リコーダー)

リコーダーを安井敬、フラウト・トラヴェルソを中村忠の各氏に師事。1995年開催の全日本リコーダー・コンテスト「一般の部・アンサンブル部門」にて金賞を受賞。これまで東京リコーダー・オーケストラのメンバーとしてNHK教育テレビ「ふえはうたう」「トゥトゥアンサンブル」に出演、CD録音にも参加する。現在はバロック室内楽を中心に、古楽器オーケストラによる数々の演奏会に出演するなど、幅広く活動している。バロック・アンサンブル「ムジカ・レセルヴァータ」、ルネサンス・フルート・コンソート「ソフィオ・アルモニコ」メンバー。

 

大山 有里子 (バロック・オーボエ)

大阪教育大学音楽科卒業。同大学専攻科修了。オーボエを大嶋彌氏に師事する。卒業後、関西を中心に活動し、「大阪コレギウム・ムジクム」のソロオーボエ奏者として、バロック時代の作品を中心に数多くの月例演奏会、定期演奏会等に出演する。その後ピリオド楽器による演奏に専念し、バロック・アンサンブル「アルモニー・アンティーク」等に参加。近年はバロック時代だけでなく古典期のオーボエ曲のピリオド楽器による演奏にも取り組んでおり、関東を中心に活発に活動している。2016年、17年リサイタル「バロック・オーボエの音楽」を開催し好評を博す。「ダブルリーズ」メンバー。

 

石川 和彦 (バロック・ヴァイオリン)

大阪音楽大学器楽科卒業後バロック・ヴァイオリンを始め、コレギウム・ムジクム・テレマンの主な公演に出演。2001年に渡仏し、ストラスブール音楽院にてバロック・ヴァイオリンとバロック音楽の研鑽を積む。フランスで“Le Parlement de Musique”などで活躍、現在、室内楽やオーケストラでモダン、古楽器とも活発に活動している。ヴァイオリンを曽田義嗣、林泉、佐藤一紀、バロック・ヴァイオリンを中山裕一、フランソワ・フェルナンデス、ステファニー・フィステー、桐山建志各氏に師事。

 

 

 

永瀬拓輝(バロック・チェロ)

 

桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て桐朋学園大学音楽学部卒業。その後、東京芸術大学古楽科別科を経て、同大学大学院音楽研究科修士課程修了。

2012年 Stage de Musique Baroque de BARBAST(フランス)にてR・ツィパーリング氏のマスタークラスを受講。これまでにチェロを金谷昌治、花崎薫、倉田澄子の各氏に、バロック・チェロを武澤秀平、E・ジラール、酒井淳、鈴木秀美の各氏に師事。

 

 

伊藤 一人(チェンバロ)

 

東京藝術大学大学院修了。チェンバロ・通奏低音を岡田龍之介、鈴木雅明、大塚直哉各氏に師事。ボブ・ファン・アスペレン、クリスティーネ・ショルンスハイム、アリーン・ジルベライシュ各氏らのマスタークラスを受講。江崎浩司氏のCD「テレマン:12のメトーディッシェ・ゾナーテン」(フォンテック。2014年度レコードアカデミー賞[音楽史部門]受賞)ほかに参加。ソロ活動を行うほか、通奏低音奏者として多くのアーティストと共演している。

東京藝術大学教育研究助手(2015-2017)。日本チェンバロ協会会員。ホームページhttp://kazutoitocembalo.jimdo.com


 

 クラングレーデ コンサートシリーズ Vol.20

バロック音楽の楽しみ

2019124日(木)1900開演 

鶴見区民文化センター サルビアホール3F音楽ホール

 

 

 

F.クープラン(1668-1733):コンセール 第2番 ニ長調(王宮のコンセールより)

  François Couperin : Second Concert (Concerts Royaux)

        Prélude / Allemande Fuguée / Air Tendre / Air contre fugue / Échos

F. クープランは1693年にヴェルサイユ宮殿礼拝堂のオルガニストに就任したのをきっかけに、その後ルイ14世の御前演奏のためにたくさんの作品を作りました。鍵盤曲はもちろん、声楽曲や室内楽曲も多数残しました。「王宮のコンセール」は1722年に出版された曲集ですが、旋律パートに明確な楽器指定がないため、今回は楽章によって様々な楽器編成で演奏いたします。     

 

 A.ヴィヴァルディ(1678-1741):室内協奏曲 ニ長調 RV 92

  Antonio Vivaldi : Concerto RV 92

        Allegro / (Andante) / Allegro

通常「協奏曲(コンチェルト)」といえば、独奏楽器とオーケストラのための作品を指しますが、ヴィヴァルディは、弦楽オーケストラを伴わないタイプの協奏曲も残しています。今日では、後者のタイプを「室内協奏曲concerto da camera / chamber concerto」と呼ぶことがあります。この室内協奏曲の楽器編成は「フラウト、ヴィオリーノ、ファゴットまたはヴィオロン・チェロ」となっていますが、今回は一番下の声部をファゴットではなくチェロを使って、チェンバロを伴わない3つの旋律楽器だけの親密な対話をお楽しみいただければと思います。

 

J.B.de ボワモルティエ(1689-1755):協奏曲 ホ短調 op.37-6

  Joseph Bodin de Boismortier  : Concerto Opera ]]]Z a

        Allegro / Adagio / Allegro

 ボワモルティエは多くの芸術家がパトロンの援護に頼っていた時代に、そうした庇護者の力を借りずに生活していた完全なるフリーランスの音楽家でした。これは当時としてはかなり珍しい事で、さらに彼は自身で作品番号をつけて楽譜の出版もしていました。「5声の協奏曲 ホ短調」は1732年に出版されたop.37に収められていますが、それぞれの楽器のソロが華麗な技巧を披露しながら対話を繰り広げる、実に色彩感溢れる力作です。

 

.F.ヘンデル (1685-1759):トリオ・ソナタ ト短調 HWV 393op.2-8

  Georg Friedrich Händel : Sonata [ HWV 393

        Andante / Allegro / Largo / Allegro 

ヘンデルのトリオ・ソナタには偽作ではないかという疑いのある曲も含まれていますが、このトリオ・ソナタは1719年頃に作曲されたヘンデルの真作です。2本のヴァイオリンの為に書かれていますが、本日はヴァイオリンとオーボエで演奏します。まさにヘンデルらしい、香り立つような美しさが随所にみられます。

 

G.Ph.テレマン(1681-1767):チェロ・ソナタ ニ長調 TWV 41:D6 (忠実な音楽の師 より)             

   Georg Philipp Telemann : Violoncello solo TWV 41:D6  (Der getreue Music-Meister)

         Lento / Allegro / Largo / Allegro

 テレマンは様々な楽器のために数多くの作品を残した作曲家として知られています。しかしチェロ作品において、独奏ソナタは今回演奏する一曲のみとなっています。

このチェロ・ソナタはテレマン自身の手で1728年より刊行された音楽雑誌「忠実な音楽の師」に含まれています。4楽章からなり、チェロの抒情的な特性を活かした朗々と歌う緩徐楽章と、舞曲のような軽快な速い楽章から成るメリハリのはっきりとした構成となっています。

 

J.C.バッハ (1735-1782):五重奏曲 ニ長調 op.22-1

  Johann Christian BachQuintet Op.22-1

        Allegro / Andantino / Allegro Assai

J.C.バッハは2度目の妻であるアンナ・マグダレーナとの間に生まれて、おそらく1744年頃に父親からクラヴィーア演奏や理論などを学び始めたようです。父が1750年に亡くなるとベルリンに移って、兄のエマヌエルからクラヴィーアの演奏法や作曲を引き続き学びました。1754年にはイタリアに渡って多くのオペラを作曲しましたが、ロンドンに移った1762年以降も引き続きオペラの作曲に力を入れます。1764年からはC.F.アーベルと共に「バッハ-アーベル・コンサート」という名の公開演奏会を開催して、多くの作品をここで発表しました。ちょうど同じ頃に幼いモーツァルトがロンドンに滞在していて、クリスティアンと親交を結んでいましたが、彼は作曲家としても大きな影響を受けたようです。「五重奏曲 ニ長調 op.22-1」は鍵盤楽器のパートに華やかな旋律が置かれていて、それに他の楽器が彩りを加えるような作りになっています。

 

 

ありがとうございました。たくさんの拍手をいただきましたので、

テレマンの「食卓の音楽」から四重奏曲の最終楽章を演奏します。

 

 

これまでの演奏会へ戻る

Home