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ダブルリーズ 西洋館コンサート Vol.12

西洋館で聴くカンタータ

洋館で親しむバロックシリーズ 第127

202357 () 13:30 / 18:00 開演   横浜市イギリス館

共催:アンサンブル山手バロッコ/クラングレーデ コンサート事務局 

後援:日本チェンバロ協会

 

出演

 

曽禰愛子(メゾソプラノ)

横浜市出身。鹿児島国際大学短期大学部音楽科、同専攻科卒業。洗足学園音楽大学大学院 音楽研究科修了。その後スイスに渡り、バーゼル・スコラ・カントルムにてBachelor及びMasterを修了。ルネサンスからバロック、ロマン派のドイツリートなど幅広い時代の作品をレパートリーとし、ソリストとしてまた声楽アンサンブルメンバーとしてヨーロッパ各地でのコンサートに参加、研鑽を積む。第28回鹿児島新人演奏会、第85回横浜新人演奏会出演。第32回国際古楽コンクール〈山梨〉ファイナリスト。これまでに声楽を川上勝功、ウーヴェ・ハイルマン、ゲルト・テュルク、ローザ・ドミンゲスの各氏に師事。

 

大山有里子(バロック・オーボエ)

大阪教育大学音楽科卒業。同大学専攻科修了。オーボエを大嶋彌氏に師事する。卒業後、関西を中心に活動する。その後ピリオド楽器(バロック・オーボエ)による演奏に専念し、バロック・アンサンブル「アルモニー・アンティーク」等に参加。近年はバロック時代だけでなく古典期のオーボエ曲のピリオド楽器による演奏にも取り組んでおり、関東を中心に活発に活動している。2016~19年、リサイタル「バロック・オーボエの音楽」開催。「古楽団あおば」メンバー。

 

今西香菜子(バロック・オーボエ)

13歳よりオーボエを始め、これまでにモダン・オーボエを東野正子、故本間正史、故柴山洋に、バロック・オーボエを故本間正史に師事。桐朋学園大学及び同研究科修了。若尾圭介、ジョナサン・ケリー、リチャード・ウッドハムス等のマスタークラスを受講。現在エンゼルミュージック(小田急相模原)、フォレストミュージック(学芸大学)各講師。また、自宅レッスン、出張レッスン、リード販売、エキストラ出演などの活動を行う。

 

永谷陽子(バロック・ファゴット)

桐朋学園大学卒業、同大学研究科及びオーケストラアカデミー修了。バロック・ファゴットを堂阪清高氏に師事。第26回国際古楽コンクール(山梨)にて奨励賞。古楽、モダン両分野でオーケストラや室内楽、CD録音に参加。NHK  Eテレ「ららら♪クラシック」ファゴット特集に出演。YouTubeチャンネル「烏山バロック倶楽部」好評中

 

寺村朋子(チェンバロ)

東京藝術大学チェンバロ科卒業。同大学大学院修士課程修了。チェンバロと通奏低音を山田貢、鈴木雅明の両氏に師事。第7回国際古楽コンクール<山梨>チェンバロ部門にて第2位入賞。シエナ、ウルビーノ、インスブルック、アントワープなど国内外の講習会を受講し研鑽を積む。NHKFMリサイタル」に出演。トリム楽譜出版より「フルート・バロックソナタ集」、「J.S.バッハ作品集」(増刷)を編曲、出版。ソロCD「お気に召すままCapriccio」(レコード芸術準推薦)リリース。小金井アネックス(宮地楽器)チェンバロ科講師。日本チェンバロ協会会員。現在YouTubeチャンネル「Cembaloチェンバロう!」を開設し演奏動画を配信中。

 

 


 

ダブルリーズ 西洋館コンサート Vol.12

西洋館で聴くカンタータ

洋館で親しむバロックシリーズ 第127

 

プログラム

G. F. ヘンデル
Georg Friedrich Händel (1685-1759)

アリア「主よ、あなたを私たちの魂と結婚させてください」  「ブロッケス受難曲」HWV 48より
Aria: Jesu, dich mit unsern seelen vermählen
Passion nach Barthold Heinrrich Brockes

「ブロッケス受難曲」はヘンデルが、当時大変人気のあったB.H.ブロッケス作の台本に基づいて作曲した、彼の生涯唯一のドイツ語の受難曲です。2本のオーボエのオブリガートを伴って「シオンの娘」が歌います。(大山有里子)

 

G. Ph. テレマン
Georg Philipp Telemann (1681-1767):

カンタータ「生きるすべての人の命にある」TWV 1: 514
Es ist um aller Menschenleben sehr elend

演奏するテレマンのカンタータは、1726年に出版され大ヒットした『音楽による礼拝』の続編で、1731年に出版された曲集に収録されています。当時の市民たちの間では、教会とは別に自宅などで「家庭礼拝」と呼ばれる少人数による信仰的な集いがたくさん行われていました。この曲集はそういった場で演奏されることを想定し、小編成で作られた独唱カンタータ集になっています。1731年出版の続編は、ひとつの旋律楽器と歌、通奏低音という最小編成だった前作と異なり、2つの旋律楽器がアリアのオブリガートとして加えられています。(曽禰愛子)

 

G. Ph. テレマン
Georg Philipp Telemann:

ファゴットと通奏低音のためのソナタ ハ長調 TWV 41: C5
Solo 10 in
Essercizii musici (原曲はリコーダーソナタ)

Adagio-Allegro-Adagio-Allegro / Largetto / Vivace

テレマンのファゴットソナタと言えば「忠実な音楽の師」のヘ短調が有名で、リコーダーでもよく演奏されています。テレマンのソナタには、"リコーダー又はファゴットの為"と書かれている曲が幾つかあり、フレンチクレフ(同じ線の音がト音記号より三度高い)で書かれています。リコーダーの音域が高く、ト音記号では上加線が多くなり、五線内に音符を留めるために、フレンチクレフで書かれているのですが、この記号の利点は、そのままヘ音記号読みができること。ということは、ファゴットでそのまま2オクターブ下げて読めるのです‼今回演奏する「音楽の練習帳」のリコーダーソナタも、フレンチクレフで書かれているので、当時のファゴット奏者も、この曲を2オクターブ下げて演奏して楽しんだかもしれません。(永谷陽子)

 

G. Ph. テレマン
Georg Philipp Telemann:

オーボエと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 TWV 41: B6        
Solo 5 in
Essercizii musici

Adagio / Allegro / Cantabile / Vivace

テレマンが出版した、ソロ12曲、トリオ12曲からなる曲集「音楽の練習帳」の中の一曲。タイトルの通り色々な楽器の練習のために作られた曲集ですが、演奏家の技術のみならず高い音楽性を求められる、内容の濃い曲集です。このオーボエソナタはアダージョ、アレグロ、カンタービレ、ヴィヴァーチェの四楽章から成り、どの楽章もテレマンらしい親しみやすさに溢れています。(今西香菜子)

 

G. Ph. テレマン
Georg Philipp Telemann:

カンタータ「私は喜びで魅了され」 TWV 1: 881
Ich werde fast entzückt

このカンタータも1726年に出版され大ヒットした『音楽による礼拝』の続編で、1731年に出版された曲集に収録されています。
Ich werde fast entzückt 私は喜びで魅了され」はマリアの受胎告知の祝日のためのカンタータであり、救い主が来る喜びを歌っています。(曽禰愛子)

 

♪♪♪

 

J. S. バッハ
Johann Sebastian Bach (1685-1750):

平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第5番 前奏曲とフーガ ニ長調 BWV 850
Das wohltemperierte Clavier, 1 teil, Nr.5, Prelude und Fuge D-Dur

前奏曲は、速い16分音符が右手に絶え間なく表れ、一つ一つの音符が点描画の点のように音の紋様を作ります。その点の波が終盤になって濁流に飲み込まれ走り回った挙句、2つの和音に促されて無事に着地します。 それに続くフーガは、フランス風序曲の様式をフーガに取り込んだ作品です。テーマの中にある堂々とした付点リズムに対して、時折16分音符が割り込み対話をしながら進んでいきます。最後に付点リズムを和音で奏でて立派に曲が閉じられます。(寺村朋子)

 

J. S. バッハ
Johann Sebastian Bach

アリア「不幸なこと」 (カンタータ「主よ、汝の目は信ずる者を見守りたもう 」BWV 102より)            :
Aria 'Weh der Seele'     (Herr, deine Augen sehen nach dem Glauben, BWV 102)

「私はいと高き者を心を尽くして愛します」 (カンタータ「私はいと高き者を心を尽くして愛します」BWV 174 より)             :
Aria 'Ich liebe den Höchsten von ganzem Gemüte'         (Ich liebe den Höchsten von ganzem Gemüte, BWV 174)

バッハのカンタータは教会の礼拝の中で演奏され、その日の教会歴に基づいた内容になっており、レチタティーヴォ、アリア、コラールなどいくつかの楽章で構成されています。本来であれば、もちろん全曲に渡り演奏されるのですが、今回のコンサートでは2曲の教会カンタータの中からアリアを1曲ずつ抜粋して演奏します。カンタータ第102番「主よ、汝の目は信ずる者を見守りたもう 」より、アリア「不幸なこと」は、エルサレムの滅びを予言する福音書章句に呼応しています。これは、バッハの時代には受難を控えてエルサレムに近づいたイエスが町の未来を憂え、泣きながら語った言葉と信じられていたそうです。コンサートで演奏するのは第3曲のアリアです。バスはため息の音形を奏で、衝撃的な和音や不安定な旋律を奏でるオーボエに導かれて、Weh(不幸なこと、)と歌います。カンタータ第174番「私はいと高き者を心を尽くして愛します]は、聖霊降臨祭第2日のためのカンタータで、テーマは「愛」です。第2曲のタイトルと同名のアリアでは、2本のオーボエが奏でる牧歌的な旋律を背景に、アルトが神への愛を歌っています。 「いと高き者を心を尽くして愛する」という表現は、律法の「もっとも重要な教え」を踏まえたものです。一貫して、ポリフォニックな手法が用いられています。(磯山 雅 氏の解説等を参考にさせていただきました。(大山有里子)

 

アンコールは、たくさんの拍手をいただきましたので、ヘンデルのアリア「主よ、あなたを私たちの魂と結婚させてください」〜ブロッケス受難曲」HWV 48よりお届けいたしました。

 

 

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